東京で感じた温度差に十勝帯広民はつぶやく「豚肉尊い牛肉最強、こっそり見ているトリとラム」

こんにちは、ピスチコ(pis_chiko)です。

10月の頭に、妹が大阪から帰ってきて数日一緒に過ごしましたが、彼女が本当にジンギスカンが好きなので2日間続けて夕食がジンギスカンになりました。

なんでか「有楽町」が臨時休業で、別にジンギスカン好きではない私まですごくガッカリしましたね。

お家鍋での豚肉の立場

素材として置かれた豚肉高校生から10年間ほど東京に住んでいました、一人暮らしだったり二人暮らしだったりいろいろありましたが、たいした料理もできないので鍋は強い味方。

ある日すき焼きをしようという話になりまして、私以外は関東人メンバーで集まりました。

牛肉一択ですき焼きのお肉が決まってしまいそうで、「豚すきも美味しいよ、豚肉もちょっと入れない?」と意見を述べてみましたが…。

 

豚肉って臭くない?私無理なんだよねー。

あえて入れる必要なくない?、すき焼きだよ。

すき焼きに豚いらないって!

 

私の味方はいない、関東地方で若者が数名すき焼きというシチュエーションで。

だけど牛肉だってかなりうし臭いですよ。

多分この人たちこれだけ豚肉デスったところで、帯広に来たら豚丼の行列に並んでると思う。  

 

とりあえず牛肉が苦手だった私は、もう豚がだめなら他いこうってことで。

だったら鶏肉入れてもいい?

あれ?もしかしてピスチコ、牛肉だめ?あ、北海道だもんね、鶏肉いれる?いいよ。」

 

鶏肉、いとも簡単にすき焼きに組み込まれる。

意外とすき焼きに鶏肉もいいねー。」なんて感じで、あの豚肉に対する非難はなんだったのかと。

そしてなぜそこまで言われなければいけなかったのかと、豚丼の町の住人は悔しくてたまりませんでした。

 

関西の人はカレーも牛肉だそうですが、ビタミンB1なら豚肉にはかないませんからね。

まずは豚すきは貧乏人が食べるものみたいな勘違いやめて欲しい。

牛肉も美味しいよ重々わかってる、高級品だってことも。

 

今となっては豚肉の臭みが独特なのも、牛肉の美味しさも柔らかい感じも知ってしまったけど。

だけど若かりし頃、東京で感じた肉に関する違和感。

きっと永遠にコンプレックス。

親戚の家ですき焼き

すき焼の鍋もう亡くなった母の兄、東京の狛江に住んでいて、私が受験で東京に通っていたころたまに泊めてもらった。

もともと十勝浦幌出身の叔父が、「うちのすき焼きには豚肉が入ってる。」という私の言葉を鼻で笑ったあの日のことは忘れない。

あなたの頭の中で何が起こっているか当てようか。

 

肉のランク付けでしょ?

牛肉いちばん♪豚肉にばん♪

三時のおやつはトリとラム♪

 

ジンギスカン(ラム・マトン)はヘルシーだからOK。

鶏肉は唐揚げだザンギだ焼き鳥だで例外OK。

だいたいあなた北海道の人でしょ。

 

東京出身の奥さんの手前、牛肉ひいきな感じでいい旦那を演じたつもりかもしれないけどね、私は認めない。

六花亭のお菓子のパッケージに書かれた、「開墾のはじめは豚と一つ鍋って誰の言葉か知ってるか?」なんて聞いといてその態度!

帯広で生まれた私が「依田勉三」を知らないわけないでしょ。

 

その頃私は牛肉を食べなれていなくて、おもてなしで始まる黒毛和牛の入ったすき焼きが本当に苦手で、もったいないけどほとんど食べられなかった。

ひきつって笑ってみても、豚すきが始まるわけでもないし。

お前は食細くてほんとに食べないなぁ。」なんて感心されて、こんだけ顔に出してんのに全く伝わらないなぁと思っていたあの頃。

 

どうだったの?やっぱりおじさんも若いころは牛肉苦手だった?

私はね、今となってはジンギスカンよりもカルビとかサガリ、牛タンなんてのに惹かれる女になってしまいまいしたけど、子供のころは行事と言えばジンギスカンで、それしか知らなかったから。

東京で暮らすことがなかったら、今でも牛肉は苦手だったかもしれない。

肉に関するいろいろな誤解

初めて東京で牛肉を食べたのは、千葉にいる親戚に連れて行ってもらったステーキレストラン。

親戚一家はレアで注文、血が滴る肉をほおばるいとこの姿は今思い出してもホラー。

私は中までしっかり焼いてもらって、多分度を越えたウェルダンで出てきた牛肉を美味しくいただいた。

 

ある日女子4人でお酒を飲んでも8000円で支払いが済む焼き肉屋をみつける、一皿280円で牛ロースが食べられた。

実は私がこのお店で食べられたのは牛ロースだけ。

しかも真っ黒こげ寸前まで焼いて、それは宴が終わるころのジンギスカンくらい歯ごたえのある肉に仕上がっていた。

 

私が出会った人たちはたまたまかもしれないけど、ことごとく豚肉を下に見ていた。

友達の家に遊びに行った時もすき焼きが始まって、あぁむり、ああいう霜降り肉は絶対に。

うちのすき焼きは豚肉なんで…」食べられないことの言い訳に苦し紛れに放ったひとことで、場を凍り付かせることもあった。

 

時代もあるでしょう、あの頃はまだスマートフォンとかインターネットなんて身近になかったの。

とりあえず私はジンギスカンで育った、もやしと玉ねぎと味付きのマトン。

それがごちそうで、焼肉と言えばジンギスカンしか知らなかったので。

 

うちが貧乏で牛肉なんて買えなかったのかもしれない、そうだとしても。

肉じゃがも、カレーも、シチューも全部豚肉が当たり前の、慣れ親しんだ味なのです。

今は北海道でも気軽に牛肉を食べれるようになったけど、昔は今より手が届かない高級品だったと聞くし。

 

選択の余地もなく、焼肉はジンギスカンで、豚肉が食卓の主役だった。

そして昭和のあの頃はもっと未来は明るく幸せで。

古き良き昭和を想いながら「豚肉しか勝たん」と我思う。

ピスチコ
牛肉が美味しいと思えるまで3年くらいかかりました。

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