こんにちは、ピスチコ(pis_chiko)です。
なんちゃって読書家が「星の王子さま」を読んだ本当の理由で宣言した通り、今読んでいます。
「千一夜物語」またの名を「千夜一夜物語」もしくは「アラビアンナイト」
誰が何のために毎晩語るのか?
「千一夜物語」とは数多くの物語の意味でつけられた名前でしたが、それをリアルな数字にしたいと思ったヨーロッパの方々が次々と話を追加し、300年前に出版されたアラビア語のそれには存在しない話が現在の千一夜にはたくさん出てきます。
有名で多分知っている人が多い「アラジンと魔法のランプ」や「アリババと40人の盗賊」「シンドバッドの冒険」もアラビア語の版にはなかった作品だとか。
いろんな本がここからヒントを得て書かれているんだなと、引用と言うかパクりすれすれな作品もいくつか思いあたるほど。
読む順番かなとも思うんだけど、先に読んでいればこんなにモヤっとしないんだろうね。
中でも「星の王子さま」と「千一夜物語」は引用されることが本当に多くて、もっと早く読んでおくべきだった。
生首の謎もうっすらとわかった気がするし。
「千一夜物語」、最初から18R指定でお願いしますと思う内容です。
妃の不貞に傷心してしまったシャハリヤール王は、毎晩大臣に街の若い処女を連れてこさせ一晩過ごすと殺してしまう、そんな事を3年も続けていたら、もう王のお相手をつとめるような娘は一人もいなくなってしまった。
大臣には娘が2人いた、その一人がシャハラザード。
父である大臣の反対を押し切って王のお相手をつとめる。
最後の別れをしたいと妹を呼ぶことを王に頼み、前もって妹にタイミングを見計らって「何か面白い話をして下さい。」と言うように頼んでおく。
いろいろな話をすることで他の娘たちが救われると、毎晩命がけで語られる、それが千一夜物語です。
全体的に18R指定
もうね、いろいろ危険。
面白いけど危険。
「ハリーポッター」と「危険な情事」足して二で割ったみたいに危険。
娘とシェアして湊かなえさんの「贖罪」を読んだ後「なんか内容、大人向けだよね。」と娘に言ってみたら「そう?よくある話じゃん。」と言われて複雑な気分、あれも18R指定じゃない?
小説の類はかなり過激なのも中学生がサラッと読んでるけど、いいの?
娘もお友達と貸し借りしているんだけど。
第16夜
「荷かつぎ人足と乙女たちとの物語」より、結婚に失敗してえらい目にあっても懲りずに結婚したいと言う姉たちに妹が言った言葉。
お姉様方、結婚などなさって良いことは何もございませんよ。なぜかと申して、ほんとうに真面目でやさしい男は、近頃めったにいないものでございますからね!
それに、あなた方は、もう結婚とはどのようなものかおわかりではありませんか?
また、それがどんなものだったかをお忘れになりましたの?
引用:完訳 千一夜物語1[全13巻]岩波書店(マルドリュス版)
もしあなたの結婚生活がうまくいっているなら、奇跡的にいい相手に当たった本当にラッキー。
もう、そう思うくらい、この物語は男女間の恐ろしいことでいっぱい。
さぁ今日から、旦那様を奥様を心から大切にいたしましょう。
そしてやっと18夜に辿り着き、先の長さに悶える私です。
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ここまで話してくると、シャハラザードは朝の光が射してくるのを見て、これ以上王の許しに甘えずに、慎ましく、口をつぐんだ。
すると妹のドニアザードは言った。
「おお、お姉さま、何とあなたのお言葉は心地よく、優しく、楽しく、良い味わいがいたすのでございましょう!」
するとシャハラザードは答えた、「けれどもこのお話は、もしわたくしに、なお生命があって、王様がわたくしを生かしておいて下さるならば、明晩にお二人にお話申すものに比べるとまるで物の数にもならない話しでございます!」
すると王は心の中でこう言った、「アッラーにかけて!余はこの話のつづきを聞いてしまうまではこの女を殺すまい。」
引用:完訳 千一夜物語1[全13巻]岩波書店(マルドリュス版)