こんにちは、ピスチコ(pis_chiko)です。
なんだかんだいってもRのことが気になって、ストーカーみたいに彼女のアメブロをチエックしている。
6年前に虹の橋を渡ったワンちゃんの、誕生日と命日には必ずブログを更新するので、生存確認して勝手に安心することしか今はできない。
つながりをなくして
そのブログが!
何度検索しても出てこなくなって、ブックマークもしないで今まで何やってるんだとパニクって。
この6年間連絡もしていない電話番号は、生きてるのかどうなのか?
SNSは大嫌いな人で、「facebookなんて登録したらアメリカから刺客がきて暗殺されるからやめなさい。」って言ってたし。
でも、もしかしたら気が変わってインスタなんか始めたりしていないかと、思い当たるニックネームで検索したら全く知らない人しか出てこない、やってるわけがない。
そして今日検索したら無事またブログを発見して最新の更新が1か月前、良かった、Google先生いじわるやめてよとそんな感じ。
彼女がペットロスになって別人のようになってしまって、日常生活まで普通にはできなくなって。
あまりにショックだった私はそのことをブログにしんみり書いたんだけど、気に入らないブログ記事を潔くゴミ箱に入れて空にしたときに、消してしまったらしい。
私が電話してもとにかく泣く。
「元気出して」←NGワード
わんこの話をして一緒に泣く←切るタイミングを完全に失う
「もう忘れなよ、いい加減に泣くのやめなよ」←ケンカになるまたは地雷(小)
「新しいわんこ飼ったら?」←地雷(即死レベル)
「そんな毎日泣いてたら、〇〇〇(わんこネーム)だって悲しいよ」←地雷(大)
訪れた沈黙←6年目
私は地雷を踏みまくって、いよいよ電話するのもつらくなってきた。
電話したらもうすでに泣いていることもしばしば、最初冷静な様子でもだいたい途中から泣き出す。
わかってあげられない、気の利いた言葉がひとつも出てこない。
電話しようか明日にしようか。
かかってこないか待ってみようか。
そうやって6年経った。
西武池袋線沿線で
彼女と初めて会ったのは、私が高校3年生のとき。
もうお店はないみたいだけど、東長崎のコンラッド、懐かしい。
このパチ屋で、当時付き合ってた男がアルバイトしていて、そこに偶然いたのがR。
そのころ住んでた江古田と、東長崎はお隣の駅で私たちは仲良くなっていく。
帯広出身の私と室蘭出身のRは北海道の美味しいものの話でよく盛り上がった。
「かんかいが食べたい。」
「こまい?」
「うちの父さんがあれをスパナでガンガン叩いてさ。」
「わかる!うちも叩く派、親戚のおじさんは火であぶってた。」
あの食べにくい形態で売ってるこまいを母に頼んで送ってもらい、2人でたたきまくった日々。
カンカイとは氷下魚(こまい)と呼ばれる魚の干物でマヨネーズに合うおつまみです。
最近は食べやすくむしってあるのが主流なので、スパナ握りしめる必要はないです。
Rはラム肉専門で牛肉は食べられない、あっという間に牛肉に堕ちていった私は、ジンギスカンと豚丼で育ったくせにかなりの薄情者だ。
東京は半分くらい、よその町から来た人でできている。
Rは3人姉妹の真ん中で、私は2人姉妹の姉で、年上だったRをまるで姉のように慕った。
彼女はあらゆる面でしっかりしていて、曲がったことが嫌いで自分にも人にも厳しかったけど、なぜかいつも付き合う人には奥さんや彼女がいた。
自分に好意を寄せる男には興味がなく、なびいてこなそうな感じの人が好き、そう彼女の口から聞いたわけではないけど、行動はそれだった。
裁判沙汰になったり、子供をおろしたり、それはそれはいろいろあった。
Rが心底好きになってしまった男が連れてきた犬。
結局Rを拒否して、一緒に住んでいた彼女と結婚したとかしないとか。
馴れ初め聞いた時から、厄介な予感はしていた。
そのころには私は東急東横線沿線に、Rは浅草に住んでいた。
だけど地味だけど味がある、西武池袋線のあの2駅は、今でも懐かしく思い出す。
はじめてアルバイトした町、猫の友達ができた町。
最初に紹介された男
東長崎にまだRが住んでいたころに、突然お兄ちゃんを紹介された。
「私のお兄ちゃん、今無職なんだけどお兄ちゃんには夢があるんだ!」
それから何人もRの彼氏(ほとんどがクソ野郎)を紹介されていくんだけど、トップナンバーは名前のない男で優しそうではあったけど、見るからに胡散臭い。
しばらくして仲良くしていたお兄ちゃん、どうしたのかな?姿を見ない。
「最近兄ちゃんどうした?」
「連絡つかない、私もわからない。」
「…実はお金貸してたんだ。」
「いくら?」
「30万…」
結局そのまま行方不明。
それからもっとすごい男が続々と登場する、そのたびにいつも思った。
「どうしてそんなに簡単に人を信じるの?」
だけど一度もRの口から「私は男運がない。」などの悲観的な言葉を聞いたことはなく、むしろ「声かけてくる男が邪魔で歩けない。」とよく笑って待ち合わせに遅れてきた。
大好きだった親友のペットに、存在の大きさであっさり負けてしまうとは。
Rのブログを読んでいたら、どれだけ大きな存在だったか今はわかる。
そしてその犬をRにプレゼントした男を最後に、彼女は恋することをやめてしまった。
ずっと心配していたし、こうなることはなんとなくわかってた。
お空にいる子を想い、まだ想い出にできずにいる。
「「〇〇〇」は先に死んじゃうんだからね、お願いだから病んだりしないで。」と言った私を「馬鹿にしないで。」と笑い飛ばしたあの気力を取り戻して。
Rが先に進める日が早く来てほしい。
今度は泣かないで、はなしをしようね。
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